“くるまからモビリティへ”の技術展 ONLINE / KuruMobi Tech Expo Online - from Cars to Mobility

Magazineマガジン

自動運転

コネクテッド

IoT

設計・開発

日本電計、最新計測器からADAS試験サポートまで広がるソリューションを紹介

2022/01/31 日本電計株式会社

日本電計、最新計測器からADAS試験サポートまで広がるソリューションを紹介

日本電計は「“くるまからモビリティへ”の技術展」(くるモビ展)に出展し、同社の中核事業の1つである自動車関連業界向けのビジネスの広がりを紹介する。くるモビ展では、計測器販売の分野での新製品紹介に加えて、自動車業界向けのプロフェッショナルソリューションとして注力しているADASテスティングサポートの紹介を通じてソリューションビジネスの認知向上を狙う。

日本電計は計測器の販売で1950年に創業し、電子計測器・各種システム機器・電子部品などの販売製造を手掛ける企業として70年を超える歴史を持つ。同社では、電子計測器の専門商社としては国内の売り上げトップを守っていると説明する。幅広い分野に計測器を提供してきた一方で、近年の方針として「テクニカル商社への転身」を掲げている。単品の物売りだけでなく、システムやソリューションの提供に力を入れていく考えであり、その1つの具体例がADASテスティングサポートというわけだ。

モビリティから通信まで幅広い商材で技術者をサポート

今回、くるモビ展に出展するに当たり、主軸の自動車関連ビジネスの中でも自動運転や先進運転支援システム(ADAS)に関連する領域でのプレゼンスを高めることを目標に置いている。同社の担当者は「自動運転関連では二次電池も含めて注目度が高まっていて、新エネルギー自動車市場、ADAS市場に注力している。くるモビ展は自動車がテーマの展示会だが、その技術の広がりは従来の自動車産業の枠に収まらない。モビリティや5G(第5世代移動通信システム)による通信も含めて、計測の側面から幅広い商材を提案できる」と出展意図を説明する。

特に、計測器を扱う開発部隊の技術者の来場を期待する。「計測器の新製品を体感していただくだけでなく、製品を開発した後の製品テストで苦労しているようなお客さまに評価のためのシステムやソリューションを見てもらいたい。ADAS関連の企業とくるモビ展で接点が持てれば、計測の困りごとに対応できる日本電計の強みを感じてもらえると思う」(担当者)という。

ADASの開発プロセスの試験を容易に実現

出展の1つの柱が、ADASの試験支援体制である「ADASテスティングサポート」である。自動運転やADASの機能を備える自動車を開発した際、実際にそれらの機能が正しく動作するかを試験する必要がある。各国の規制や基準に準拠した機能の評価には、大掛かりなテストコースや試験環境、数千万円にも上る高額な計測器を揃え、運用できる技術力があるスタッフを用意しなければならない。「日本電計では、自動運転やADASの試験に使うハードウエアを自社で導入し、スタッフ育成を行いADASテスティングサポートを提供している」(担当者)。

ADASテスティングサポートのテスト環境は、日本自動車研究所(JARI)の城里テストセンターに用意している。テストコースが利用できる環境で、日本電計の専用の建屋に試験システムを備える。さらに技術的なサポート体制が整っていることも特徴の1つで、「こうした試験システムは使いこなすのが難しいが、エキスパートの専任担当者がいるので適した技術サポートができる」(担当者)という。

ADASテスティングサポートでは、具体的にはNCAP(新車アセスメントプログラム)の自動車アセスメントの評価項目を対象にした受託試験を実施する。自動運転の技術開発に必要不可欠な走行試験も、日本電計のサポートにより容易に実現できるとのことだ。

日本電計は日本だけでなく北米、中国、インドなどの拠点を持ち、ワールドワイドな活動をしている。さらに世界の著名な計測器メーカーとも連携し、世界の最新情報なども手に入る。「塩水噴霧試験機など耐候性試験の装置として世界で高い評価を得ている英アスコット社(Ascott Analytical Equipment)とは契約を結び、共同で活動している。こうした多様な知見から様々な面でお客さまをサポートできる」(担当者)こともアピールポイントのようだ。

計測器の最新ラインアップも紹介

もちろん、システムやソリューションへの広がりだけでなく、基本的な計測器の製品紹介も日本電計のくるモビ展のコンテンツのもう1つの柱となる。

1つは5G関連のテスティングができる装置の紹介。テクトロニクス社、ローデ・シュワルツ・ジャパンが提供する5Gの通信を試験できる装置について、最新情報を紹介する。

もう1つは自動運転やADASの実現に向けて重要度が高まっている車載カメラ関連で、リーダー電子の新製品を紹介する。新製品は、カメラの性能を評価する重要な測定項目である空間周波数応答(SFR)を測定するためのソフトウエア「SFR-Fit」。従来の方式では測定が困難だった大きな歪みのある画像やシャープネスなどのデジタル処理した画像にも対応する新しい測定法であることを紹介する。

また、自社開発の製品として、自動運転関連のテストができる計測器についても、くるモビ展で提案することを予定している。詳細の出展内容については、会期中の展示会場で確認していただきたい。

カスタマイズなどで測定の困りごとに対応

くるモビ展では、「基本的には計測の“測る”部分について、困っていることがあれば多くの製品やソリューションを持っている日本電計に相談してほしい」(担当者)というメッセージを届けたいという。既存の機器やシステムで課題が解決できない場合には、カスタマイズすることも、新しくソリューションを提供することも可能で、測ることについて幅広く対応できることをアピールする。

主力の新エネルギー自動車市場、ADAS 自動運転市場はもとより、自動車産業と密接な関係を持つようになってきたIoTや5Gについても計測のソリューションを幅広く提供する。また計測器の販売だけでなく、計測器の校正など製品導入後のサポートも行う。「次世代自動車向けの大型電波暗室装置も手掛けているし、バッテリーの評価システムも提供する。単品売りから“システム”と名がつくものへ注力の幅を広げていることを、展示を通じて体感してほしい」(担当者)。くるモビ展は、自動運転、ADAS市場の「測定」を一手に引き受ける日本電計の今の姿を知る絶好の機会といえるだろう。